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lit-861 除け者の栄光
D・フェルナンデス
新潮社
1989年 初版
1.575円(絶版)
同性愛者である事を隠さず市民権を主張する若い
世代を前にして、恥辱/抑圧の意識こそが自らの
存在証明&栄光と思う主人公は距離を感じていま
す。エイズに罹患した彼は再び栄光の感覚を手に
し、若い恋人もそれを受け入れようとします。問
題含みではありますが、読ませる恋愛小説です。
lit-865 ニューヨークの啓示
フィリップ・ソレルス
みすず書房
1985年 初版
1.575円(現行価格2.100円)
21歳でデビュー。アラゴン、モーリアックといっ
た老大家から激賞。続いて過激に文学実験を行う
集団「テル・ケル」を率いて前衛三昧。毛沢東主
義バリバリ路線からカトリック転向までやりたい
放題が魅力的な「エエ所の坊ちゃん」の対談集。
才気煥発な著者の魅力が満喫できる一冊です。
lit-869 殺人は面白い <僕のミステリ・マップ>
田村隆一
徳間書店(徳間文庫)
1991年 初版
1.050円(品切れ)
以前、三省堂から『ミステリーの料理事典』と題
され出版された本の加筆・改題版。翻訳家として
ミステリに関わってきた著者ならではのウィット
に富んだ文章が収録。最初と最後にはミステリを
愛した著者ならではの詩も添えられた、極上の読
書時間を味わわせてくれる、大推薦の一冊です。
lit-885 スペイン伝奇作品集
G・A・ベッケル
創土社
1977年 初版
3.990円(絶版)解説に一箇所、ごく僅かに赤ペンによる印あり
19世紀半ば生まれ30歳半ばで病の為に亡くなった
著者の日本では唯一纏まった形で読める短編集。
スペイン中世の伝説を題材にしながらも、幻想/
現実を巧みに往還しつつ、ロマンティックであり
ながらもクールな筆致で綴る作風は独特の趣があ
ります。スペイン浪漫派入門としてもお薦めの本。
lit-888 怪船マジック・クリスチャン号 ブラック・ユーモア選集第4巻
テリイ・サザーン
早川書房
1976年 初版
2.520円(絶版)
『キャンディ』と同じく本書も映画化されていま
す。映画の方は英国風悪趣味の極みで一見の価値
あり。本書の方は更にサタイアの効いた感じに仕
上がっています。解説は小林信彦でやや優等生的
な文章。個人的には著者とゴア・ヴィダルはもう
少し評価されてもよい作家だとは思うのですが。
lit-926 情事の終わり/黒い本 世界の文学50
グリーン/ダレル
中央公論社
1966年 初版
1.680円(品切れ)
お薦めはダレル。光に満ちた地中海コルフ島でト
ホホ生活に決別して放った『黒い本』はH・ミラ
ー曰く「チョーサーよシェイクスピアよ、くたば
るがいい!」という出来映え。大戦前の不穏さの
下、駄目主人公の絶望が性的妄想の氾濫の中で黙
示録的に展開。バタイユ『青空』との併読も◎
lit-929 ラブストーリー、アメリカン
J・ローズ/C・テクシエ編
新潮社(文庫)
1995年 初版
1.575円(絶版)
原題は『LOVE IS STRANGE 』。収録作家はキャシ
シー・アッカー、リン・ティルマン、ヴォイナロ
ヴィッチ、ヴォルマン等の錚々たるメンツ。収録
作は何れも強力かつ一筋縄ではゆかない「恋愛小
説」ばかり。特にヴォイナロヴィッチ『狼少年の
日記』空虚&やけくその衝動に溢れていて◎です。
lit-930 眠り無き狙撃者
ジャン=パトリック・マンシェット
学習研究社
1997年 初版
2.415円(品切れ)
三年の歳月をかけて完成した著者の最高傑作&遺
作。ハメットとフローベールの合体よろしく極限
にまで切りつめられた文体で引退を決意したプロ
の殺し屋が組織&様々な追っ手に対し反撃する様
を描く物語。乾いた非情さの中に漂うダウナーな
叙情が読後に黒いメランコリーを呼び起こします。
lit-936 嫉妬
マドレーヌ・シャプサル
サンリオ
1978年 初版
1.260円(絶版 訳者違いの東京創元社版も品切れ)
仏の有名週刊誌で文芸欄担当記者として活躍する
傍ら、様々な著名人への的確なインタビュー記事
でも知られる著者のインタビュー本。お題は題名
そのもの。登場するのはJ・モロー、S・リキエ
ル、P・レアージュ等々。特にレアージュに関し
ては資料的な面からも興味深く読めるはず。
lit-963 ヴィオルヌの犯罪
マルグリット・デュラス
河出書房新社
1969年 再版
1.470円(この装丁のものは絶版 文庫版は現行価格866円で入手可)
様々な貨車の中から発見された人体の断片。バラ
バラ死体を巡って展開される会話体小説。ショッ
キングな題材を使用しつつも、著者らしい空白、
間の感覚は冴え渡っています。愛/狂気/空虚の
三位一体は本書でも健在ですが、会話体という事
もあってかベケットを彷彿させる瞬間も。
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