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por-186  聖餐城
      ベルナール・ノエル
      河出書房新社
      1974年 初版
      2.940円(絶版 白水社版も品切れ)

     海辺の村で神話的な秘儀に出会った主人公がその
     場にいた女に心を奪われ、その後を追う事で幻想
     的な女城主と出会い、様々な性的儀礼を通過する
     事で認識/存在の臨界点へと至る様を描く傑作。
     『O嬢の物語』とは別ルートで、霊性を巡る思索
     が抽象/猥雑を往還しつつ展開します。


 
 

  por-186  聖餐城      ベルナール・ノエル      河出書房新社      1974年 初版      2.940円(絶版 白水社版も品切れ)      P・モリオンに捧げられ、巻頭にはパルメニデス      最後はマラルメ、他にもネルヴァル、バタイユヘ      の目配せ等、著者の文学的素養が伺え、単数→複      数という存在論も魅惑的な彩りを添えています。      「肉体を汚すものはたぶん精神」という一節が鮮      烈な印象を残す、<愛の教則本>ともいえる傑作。    
  por-187  ジェラルドのパーティー      ロバート・クーヴァー      講談社      1999年 初版      2.940円(品切れ)      ピンチョン、バースに比べ、日本での知名度は今      二つの著者ですが、本書は既訳作品に見られた慎      みが大幅に減少、米中産階級の神経症が豪快に爆      発する-バフチン臭漂う-猥雑な祝祭ミステリーに      仕上がっており、痴的欲求が程良く充たされる内      容。エロい気分になりたい読者には不向きですが。    
  por-190  夜の森      D・バーンズ      国書刊行会      1989年 初版      1.575円(現行価格2.100円)      両大戦間の欧州〜米国を舞台に古き良き時代の残      骸めいた倒錯者達が救いと聖なる時間/両性具有      の至福を夢見て彷徨する、孤独と失墜と破滅の物      語。生半可な愛好家を拒絶する、繊細で神学的翳      りを帯びた文体による救済皆無な暗黒エロス(ポ      ルノグラフィというには無理があれど)譚の傑作。    
  por-193  ガミアニ伯夫人      アルフレッド・ド・ミュッセ      富士見書房(富士見ロマン文庫)      1978年 再版      1.050円(絶版)      ミュッセの他にアポリネールによって発掘された      18世紀の作家ネルシアの短編を加えた一冊。典雅      な味わいは昨今のがさつな作品とは雲泥の差で、      こういった感覚が愉しめるようになれば「大人」      という気も。挿絵もキッチュな味わいで退屈しの      ぎの夜のお供にはもってこいの一冊なのでは。    
  por-195  毛皮のヴィナス      レオポルド・フォン・ザッヘル・マゾッホ      二見書房      1968年 初版      2.520円(絶版)      女性上位文化&逞しいウクライナ娘にはぐくまれ、      毛皮を纏った伯爵夫人によって官能に目覚めさせ      られた作家の(一般的には)代表作。種村季弘の      邦訳が知られていますが、本書は伊東守男訳。や      や癖がありますが、中西夏之の挿画と巧みに共振      して時代/アングラ感覚が愉しめます(特に解説)。    
  por-196  楽園のこちら側      池田満寿夫      中央公論社      1984年 初版      1.575円(絶版)      夏のパリを舞台に著者自らの手による写真と文章      が共振し気怠いエロスを産出する一冊。フィッツ      ジェラルドが想起される題ですが共通項は少なく      異邦人という観念の名残が僅かに感じられる程度。      手持ち無沙汰な折に本棚から取り出し、モデルの      体型に時代を感じたり等々、秘かに愉しむのが◎    
  por-197  遊び時間 ある女編集者の手稿 禁断叢書1      著者不明      河出書房新社      1988年 初版      4冊揃いで4.200円(絶版)分売不可      東西問わず著名作家&思想家が匿名でポルノグラ      フィーを出版するという伝統がありますが、バブ      ル期の日本で企画されたのが本叢書(澁澤龍彦が      推した叢書名はやや気恥ずかしいですが)。一巻      目にあたる本書は副題から伺える様に女性と思し      き語り手による妄想譚とでもいえそうな内容。    
  por-198  暗い泉 ある画廊主の遺文 禁断叢書2      著者不明      河出書房新社      1988年 初版      4冊揃いで4.200円(絶版)分売不可      東西問わず著名作家&思想家が匿名でポルノグラ      フィーを出版するという伝統がありますが、バブ      ル期の日本で企画されたのが本叢書(澁澤龍彦が      推した叢書名はやや気恥ずかしいですが)。二巻      目の本書は常に受け身の立場で悦びを味わってき      た男性のメランコリックな白鳥の歌。    
  por-199  密猟者 一エピキュリアンの性愛実験記録 禁断叢書3      著者不明      河出書房新社      1988年 初版      4冊揃いで4.200円(絶版)分売不可      バブル期の日本で企画された、やや気恥ずかしい      名前の本叢書は全体に「純文学」な趣が漂ってい      ますが、本書は割とヌケが良くて愉しめます。自      己愛/鏡像の増殖と男性/ペニスの関係等々が詩      的に俗に展開。鏡像を持ち出しているにも関わら      ず何処か深刻さを免れない辺りが好みの分かれ目。    
  por-200  逆光の部屋 ある美少女の回想 禁断叢書4      著者不明      河出書房新社      1989年 初版      4冊揃いで4.200円(絶版)分売不可      バブル期の日本で企画された、やや気恥ずかしい      名前の叢書最終巻は倉橋由美子の初期作に出てき      そうな高慢少女が前半でサド振りを発揮し、後半      はマゾ堕ちという物語。スキャンティや愛撫の為      に抜歯等々という記述に作者の年齢が伺えます。      高貴/下賤の反転譚に萌える方にはお薦めの内容。    
  por-201  愛の世界文学3巻 ホワイト・サイ/肉の戦車      フランシス・レンゲル/マルコム・ネスビット      浪速書房      1966年 初版      1.050円(絶版)      不運なビートニク派レンゲル(本名A・トロツキ)      収録の一冊ですが、作品/著者名が入れ違いとい      う雑な作りからして、オリンピア・プレスの比で      はなく「さすが浪速書房」。量産ポルノの胡散臭      さと哀愁が混淆し、一時期の無国籍アクション映      画の様にキッチュな面白さを湛えた作品集。    
  por-203  眼球譚/マダム・エドワルダ      ジョルジュ・バタイユ      講談社(講談社文庫)      1976年 初版      1.575円(絶版)      読む毎に脳の一部を打ちのめす前衛ゴシック小説      『眼球譚』とブランショ賞賛の『マダム・エドワ      ルダ』が収録。カバー画は著者同様、素敵な変態      野郎のベルメール『マダム・エドワルダ』より。      糞尿&穢れへの魅惑/嫌悪に彩られた(一度は読      んでおきたい)キリスト教的聖俗反転譚。    
  por-203  眼球譚/マダム・エドワルダ      ジョルジュ・バタイユ      講談社(講談社文庫)      1976年 初版      1.575円(絶版)      中条省平による翻訳が光文社から、また初稿版も      本書と同訳者にて河出書房新社より出ているので      読み比べて見るのも面白いのでは。尚、本書には      ブランショと並ぶ著者の盟友ことM・レリスによ      る『ロード・オーシュの頃』が収録されているの      も高ポイント(資料的にも◎)です。    
  por-204  廊下で座っているおとこ      マルグリット・デュラス      書肆山田      1994年 初版      3.570円(品切れ)      著者が80年代に入って最初に発表した作品集。そ      れまで以上に切りつめられ、空白に充ちた文章が      紡ぎ出すのはハードなポルノグラフィ。「禁忌/      侵犯」をお題にした作品にありがちな粗雑さとは      別種の、静けさと黙示録的な雰囲気に充ちた「発      狂寸前のエクスタシー」漲る素晴らしい内容。    
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