花よりも花の如くを、LaLaで連載中の成田美名子さん。
管理人の漫画人生の大半は、成田美名子さんとともにあった!と言っても過言ではないくらい、大好きな漫画家さんです。
この記事では、成田美名子さんの漫画のおすすめ作品をお気に入りの順に紹介していきます。

まったく個人的にお気に入りの順番に並べています。
少女漫画のブログを書くからにはいつかは書きたいと思っていた成田美名子さんのこと。
気軽にお読みくださいませ。
成田美名子さんってどんな漫画家?

成田美名子さんは、1977年に花とゆめでデビューした漫画家です。
美しすぎる絵と、綿密な取材をして描かれる物語、明るくひたむきに生きる登場人物たちが魅力の作品ばかり。
絵はほとんど芸術の域に達していると思います。単行本の表紙もそうですが、作品集をみるとその美しさは息をのむほど。
時間をかけて、丁寧に丁寧に、細部までこだわって描かれているのがすごいです。
管理人は、中学時代に「エイリアン通り」に出会い、その世界観にどっぷりと魅了され、それ以前の物語を買って読み、完全にハマりました。
CIPHER、NATURAL、ALEXANDRITE、花よりも花の如くは、ずっと単行本が出るのを待って買い続けています。

古い作品は完全に黄ばんでますが、宝物です。
特にCIPHERは私の物のとらえ方、考え方のベースになっているほど。
何度も何度も読み返しています。
成田美名子の漫画 おすすめランキング
成田美名子さんの漫画は、全部で9つのタイトルの単行本が発売されています。
年代順ではなく、個人的にお気に入り、おすすめ順にランキング形式で紹介します。

全部好きなんですけど、好きな順、今までで読み返した回数が多い順をつけるならこれかな。
CIPHER(サイファ)

連載時期 | 1985年~1990年 (LaLa) |
単行本 | 全12巻 |
文庫版 | 全7巻 |
愛蔵版 | 全7巻 |
登場人物 |
|
舞台 | ニューヨーク・ロサンゼルス |
CIPHERどんな話?
美術学校に通うアニス・マーフィーは、ふとしたきっかけで同じ学校のプロの俳優でありモデルをしているシヴァに友達になりたいと申し込みOKをもらう。
ある日、シヴァの忘れ物を届けに彼の自宅に向かうと、そこにはもう一人の”シヴァ”がいた。
それは双子の弟のサイファで、二人は「シヴァ」として1日おきに学校と仕事をこなす日々を2年も続けていた、という秘密を知る。
「周りの誰も気づかなかった。友達なんてそんなもの」というサイファの言葉に、納得のいかないアニス。
2週間の間に二人を見分けられたら、その生活をしている理由を話す、見分けられなかったら一切詮索しない、という約束をする。
見分けるためには一緒にいる時間を増やさなければならない、と考えたアニスは2週間同居することを改めて申し込む。
CIPHERのテーマは、最終回の最後に登場する「どんな苦い思い出も 生きている間は書き換えるチャンスがある」という言葉に集約されています。
サイファもシヴァも、アニスも、そのほかの登場人物たちも、それぞれにつらい体験をしてしまうけれど、そこで人生をやめることはなくて。
つらさを抱えながらそれでも、生きようとします。それを乗り越えて今があるわけです。
前向きにひたむきに生きるその姿に感動です。

単行本だと6巻、文庫版だと4巻あたりからが、成田先生が本当に伝えたかったテーマがベースになってて、ちょっと重たい展開になっていきます。
でも、全体的には明るくて楽しいし、アメリカのさまざまな生活が見え、初めて知ったこともいろいろあって、本当に何度も何度も読んだ作品です。
個人的には、サイファがロスで出会うハルがすごく好きです。
CIPHERの後半に登場したアレクサンドラ・レヴァインが、次の「ALEXANDRITE」の主人公になっていきます。
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エイリアン通り

連載時期 | 1980年~1984年 (LaLa) |
単行本 | 全8巻 |
文庫版 | 全4巻 |
登場人物 |
|
舞台 | ロサンゼルス |
エイリアン通りどんな話?
ジャーナリスト志望のフランス人のジェラールは大学の新聞に、大学の学長の息子(ジョンとダン)の悪事を暴く記事を発表したところ、二人から報復にあう。
そこに通りかかったシャールは、ジョンとダンを倒し、ジェラールを助けてしまった。これがきっかけとなり、シャールはジェラールを自分の家に住ませることに決める。
シャールの家には、イギリス人のバトラー、日本人の翼がすでに住んでいた。
アメリカ、ロサンゼルスが舞台。
シャール宅に住む、シャール、セレムはアラブ、ジェルはフランス、バトラーは英国、翼は日本。
全員がアメリカ人ではない、異邦人、という事からエイリアンストリートとタイトルがついたのだそう。
シャールはアラブの小国の王子。父親のサウドがイギリス出身の女優シェリル・ドレイクと恋に落ちて生まれた子供。
アラブ人でありながら、金髪金眼のため、標的になりやすいことから金髪を隠すならアメリカへ、というわけでアメリカの大学に飛び級で通っています。
と、そんな風に全体的なストーリーはあるんですけど、80年代当時のアメリカの生活が描かれていて楽しいです。
それだけじゃなく、コーランをもとにしたアラブでの宝さがしとか、シャールを大富豪の娘(子供)が誘拐しちゃう話とか。
日本での殺人事件の話とか、シャールと翼の恋とか、アラブの王位継承の事件とか、当時の単行本の各巻ごとに1つのエピソードになっているんですよ。
一個一個の物語に名言があり、深くて面白いのです。

シャールの家にいるのは誰一人血がつながっていなくて、いつかはこの関係に終わりが来ると思っていたシャール。
でも、どんなに離れても心がつながっていれば、みんないつでも集まることが出来る、という事に気づくんです。
物語の最後に「望めばいつでも帰ってこれる」という言葉があって、これがシャールが願ってることだったんだなーなんて思います。
エイリアン通りには、成田さんの初期作品「みき&ユーティ」に出てくるルシフィンが登場してます。
作品間の共通登場人物が見つかるとなんかうれしいんですよねー。
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NATURAL(ナチュラル)

連載時期 | 1995年~2001年 (LaLa) |
単行本 | 全11巻 |
文庫版 | 全5巻 |
登場人物 |
|
舞台 | 東京 |
NATURALどんな話?
ペルーの研究者を父に持つ山王丸理子(あやこ)。父から「弟を連れて帰る」というメッセージを受ける。
父とともに来たのは、ペルーの少年ミゲール。ペルーの貧困層に生まれ、ストリートで暮らしていたところ、とある抗争に巻き込まれたところを、理子の父に保護されたのだった。
山王丸家の養子となったミゲールは、都立高校に進学。弓道部とバスケットボール部に所属し大活躍する。
特にバスケットボール部では、ミゲールの同級生にバスケットの才能を持つ選手が集まったことから一躍強豪校に。
日本の高校でさまざまな人物に出会い、弓道の道では榊原西門らに出会い、ミゲールは心身共に成長していく。
そんな中、長髪の少年に命を狙われるようになる。
ペルーで生きていたころとは全く違う、恵まれた環境に来たミゲールの戸惑い。
それを暖かく見つめ、守る理子をはじめとした家族のみんなや学校の仲間、弓道の人々がすごーく良いです。
バスケットに打ち込む青春の姿もいいし、青森の文化とか、弓道とか、いろんな要素が詰まってます。
心に傷を持っていながら、まじめに懸命に生きるミゲールの姿には心があらわれる思い。
とはいっても、ただまじめなわけじゃなく、ちょいちょい小ネタが挟まれてて、ぷっって笑えたり。
成田イズムは健在です。

生きることとか、人とのつながりとか、生きる上での選択とか…。
成田美名子さんの物語の中では特に「人間とは」みたいなのを考え、感じる作品なんじゃないかなーと。
いつでも「夜の向こうに明日がある」わけです。
(NATURAL最終話の理子の言葉から引用)
NATURALの最終巻11巻は後半が「花よりも花の如く」というタイトルで「憲人」を主人公にした能と日本文化の話が収録されています。
その話が、次の連載「花よりも花の如く」として本格的に始まっていくわけですね。その序章みたいな感じ。ここも読み応えあります。
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ALEXANDRITE(アレクサンドライト)

連載時期 | 1991年~1994年 (LaLa) |
単行本 | 全7巻 |
文庫版 | 全4巻 |
登場人物 |
|
舞台・テーマ | ニューヨーク |
ALEXANDRITEどんな話?
アレクサンドラ・レヴァイン(アレク)は、以前、自分の女性風の名前と容姿にコンプレックスがあり、それを克服するために空手、柔道を習っている(どちらも黒帯)。
親友(悪友)は、かつてはボスと呼んでいたジェイクで、おなじコロンビア大学に通っている。
大学2年になった時に母親から「アレクサンドライト」という宝石の指輪を受け継ぎ、それをきっかけにジェイクに片思いの相手「アンブローシア」の存在を知られる。
アンブローシアもコロンビア大学に入学してきて、ともに過ごす仲間として友人たちも増え、NYのユニバーシティライフはますますにぎやかになっていった。
前作CIPHERでシヴァがニューヨークの街で出会った超美しい容姿を持つ青年、アレクが主人公。
自分に自信がないから、日本武道を習い、これがめちゃめちゃ強いっていうギャップが良い笑。
今でいうところのギャップ萌え、かしら。ちょっと違うような感じもしますが…。
その片想い相手のアンブローシア(アンブ)が、これまた見た目がゴージャス。それでいて、まっすぐで豪快!
このALEXANDRITEは前作のCIPHERに流れていた重たいテーマとは打って変わって、とことん明るい、NYの恋と大学生活を描いています。
サイファの時の登場人物もちょこちょこ出てきてそれも楽しいです。

みんなそれぞれに誠実に勉強や遊びに向き合い、楽しみ、精神的に成長していく姿が、すがすがしくて大好きです。
この作品を読むと「自分は自分らしく生きたらよい♪この世界は素晴らしい!」って思えるんです。
絵の美しさは、またワンランクアップしたような気がします。
おしゃれなNYの街並みも、アンブやアレックスたちのファッションも何もかもが素敵で、夢中になって読みました。
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花よりも花の如く

連載時期 | 2001年~ (月刊メロディ) |
単行本 | 既刊20巻 |
登場人物 |
|
舞台・テーマ | 日本 |
NATURALでも垣間見えた「日本」。花よりも花の如くはどっぷりと「日本の伝統芸術・能」をテーマにした物語。
そう考えていくと、成田さんのお話はずっとアメリカが舞台だったんだけど、NATURALで日本に来て、インターナショナルな登場人物たちが日本に触れて…。
その後、今、日本に舞台を移してどっぷりとつかっている感じですね。
主人公の憲人(のりと、だけど、けんとと呼ばれている)の性格がとっても良いです。
まっすぐで天然で、落ち込んでもすぐにポジティブになれるという。
能楽師としてまだ未熟な中、能から逃げたくなったり、向き合ったりしながら、少しずつ精神的にも技術的にも成長していくさまが良いです。

狂言は修学旅行で見たことはあっても、能は見たことがない、そんな私ですが、この漫画を読んで、実は能ってそんなに遠い世界の事じゃないんだなと感じてます。
奥が深くて素晴らしい世界、だけど、もっと親しんでよい世界なのでは?と。
機会があったら見に行ってみたいと思いつつ何年もたっちゃいましたがw
月刊誌での連載だから、なのか、能をテーマにしているからなのか、物語の中の時間がとても穏やかでゆっくりで。それがほっとする面もあります。
まだまだ続きそうなのでゆっくりと楽しみたい作品。
絵の美しさはさらに磨きがかかってます。(着物を着てるからなのかわかんないですが、ちょっと固くなってるきもしますけど)
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みき&ユーティ

連載時期 | 1977年~1978年 (LaLa) |
単行本 | 全2巻 |
愛蔵版 | 全1巻 |
登場人物 |
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舞台 | 函館 |
みき&ユーティどんな話?
函館市内にある全寮制男子校「聖ヨハネ学園」には生徒会長ユーティという生徒会長がいた。
成績優秀、スポーツ万能、ユーティリティというあだ名を持つが、いたずら好きの性格。
家の都合で転校してきた小笠原幹夫(みき)は、いきなりユーティのイタズラにあってしまう。
ユーティと生徒会の仲間たちの笑いあり涙ありの日々を、みきの視点から描いた作品。
成田美名子さんの初期の名作。
かなり緩くて明るい物語ですが、友情と、生きるという事、といった、成田作品の原点があるような気がします。
万能なのにいたずらで本心を明かさなかったユーティが真面目すぎるほどまじめなみきや、周りの人たちと日々過ごしながら、だんだんと心を開いていく感じが良いです。
絵はきれいですがいかにも少女漫画で、今の「花よりも花の如く」を見た後だと、なんてふわふわした絵なんだろう~って逆に新鮮に思えます。

わたしはエイリアン通りを先に読んでから、みき&ユーティを読みました。
あ、エイリアン通りに出ていたルシフィン、ここにいたんだ!って逆に気付くというw
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あいつ

連載時期 | 1979年~1980年 (LaLa) |
単行本 | 全2巻 |
文庫版 | 全1巻 |
登場人物 |
|
舞台 | 青森 |
あいつ どんな話?
高校1年の泉みさとの家の隣にあるボロやに、七穂辰之介、沢田涼司という上級生の2人が引っ越してくる。アルバイトを掛け持ちしているというのに、成績はトップクラスという二人。
親元を離れ夢に向かって邁進する姿を見ているうちに、ただ学校との往復をするだけで漫然と過ごしていたみさとの心に変化が訪れる。
自分も天体観測したくて、地学部に入部する。
初期の作品なので、絵はふわっとした感じですし、物語自体は練りに練った今の成田作品とはちょっと違います。
でも、「夢」を追いかける二人の上級生のパワーと、それに影響されて自分を見つめなおし、夢を見つけて動き出すみさとの姿が良いです。
それまでは親の言う事を、さしたる疑問もなく聞いていたみさと。
それが自分のやりたいことに目覚めて、すこしずつ主張できるようになり自立していくわけです。

ちょっと寂しいけど、背中を押してあげようと思いなおす、そんな親の気持ちも今なら感じられます。
最近読み直したら、高校時代に読んだときと今とでは違う視点で読んでる自分に気づきました。
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ウェルカム
連載時期 | 1978年 (LaLa) |
単行本 | 全1巻 |
登場人物 |
|
舞台・テーマ | 札幌 |
ウェルカム どんな話?
ユーティシリーズの短編集。
ウェルカム、ユーティリティ、ゴールデンウィーク、が収録されています。
みき&ユーティへと続いていく流れです。
テーマは友情。
ユーティシリーズのほかに、成田美名子さんのデビュー作「一星へどうぞ」他が収録されています。
その中でも、ワンダーランドは初期作品の中でも秀逸です。
ウェルカムは電子書籍化されていません。
紙書籍でも中古のみです。
Amazonで中古が手に入ります。
★今手元にないので、戻って着次第追記します!
天(そら)の神話 地の神話

文庫本 | 全1巻 |
登場人物 |
|
舞台 | 未来の地球 他 |
天(そら)の神話 地の神話どんな話?
森に棲んでいたヴィー(ヴァイオレット)は館の賢者セレムに連れられて、天の国の領主の館へ向かう。
ヴィーは天の領主の孫だったということを知り、館で暮らすことになる。
18階に用意された自室にいると、窓に人影が…
ある日、馬で遠出をしたところ、妖精の丘に迷い込んでしまう。どこで、ディア、イアンという二人に出会い、天と地、妖精のことをしることとなる。
天と地、妖精の争いに終止符を打つことができるのか…。
成田美名子さんの初期作品を集めた短編集。表題作は未来の地球を舞台にしたファンタジー作品です。
全部で11作品が収録されています。文庫の紙版よりも、電子書籍版の方が収録話数が多いです。
ファンタジーと思うと、ちょっと練られ方が今一つなのかなーと思うんです。
でも成田美名子さんらしい心理描写、感情の描き方が垣間見られて楽しめます。

初っ端から、エイリアン通りに出てきたセレム、みたいな人が出てくるし、ディアはシヴァみたいだし。
ルシフィンにみえちゃう人も出てくるし。
成田作品が好きな人にはその原点を見るような気持ちになれて、わくわくしてしまいます。
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まとめ
絵の美しさと、登場人物たちの心情の丁寧な描写、秀逸なストーリーとメッセージ。
少女漫画の枠を超えた漫画家さんともいえる、成田美名子さんの単行本作品9つの話についてまとめました。

ランキング、と書いてますが、あくまで当ブログ管理人の主観でのお気に入りランキングです。
個人的にはCIPHER、NATURALは必読と思います。どれもいいんですけど。
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